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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

春の珍事!? ⑦ トゲヒゲトラカミキリ


これまで、何度も紹介してきたように、
姿かたちがアリに似た虫たちは、予想以上に多い。
↓  ↓  ↓
アカネカミキリ: 
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20120611/1/

マツシタトラカミキリ: 
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20120704/1/

アリグモ: 
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20140322/1/

アリグモ幼体: 
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20140322/1/

 


ところが、姿かたちはそうでもないが、
動き方(歩き方)が、アリにそっくりなカミキリがいる。

もちろん、上で紹介したアリに擬態する虫たちも、
多少とも、動き方はアリに似せているが、
今回のトゲヒゲトラカミキリは、それ以上に、
ほぼ完璧に、歩き方がアリなのだ。

 

 

 

トゲヒゲトラカミキリ(カミキリムシ科)

2014年4月28日 大多喜町・千葉

今回の掲載写真は、いずれも大きく拡大されているので、
誰が、どう見ても、カミキリにしか見えないのだが・・・


実際は、この子の体長は10mm前後で、
クロオオアリとほぼ同じサイズなのだ。


少し早足で歩いては、何かを探すように立ち止まり、
触角で葉っぱを叩いたり、方向転換を頻繁に行う。

ここまで、動きがアリに似せている例は、他に思いつかない。

 

 

 

トゲヒゲトラカミキリ(カミキリムシ科)

2014年4月28日 大多喜町・千葉

場所は、房総半島の大多喜町にある有名なハーブ園。

この時期、沢山の種類が栽培されているハーブの葉っぱ上を、
沢山の(本物の!!)クロオオアリが歩き回っていた。

このハーブ園の一角で、おそらく、
数10個体のクロオオアリを見ていると思う。

 

 

 

トゲヒゲトラカミキリ(カミキリムシ科)

2014年4月28日 大多喜町・千葉

だからこそ、この衝撃は大きかった。

もう一度、今まで見たアリを、最初から見直したいほどだ!!!


ちなみに、同行した妻と娘に、
葉っぱの上を歩いているのを見せて、
「このムシな何だ?」
と聞いてみたら、間髪を入れずに、
「アリじゃないの!!!」
と答えた。

私が間違えたのだから(?)、当然の結果だ。

 

 

 

トゲヒゲトラカミキリ(カミキリムシ科)

2014年4月28日 大多喜町・千葉

今思えば、本当に動画を撮らなかったのは、
・・・・・残念で仕方がない。

    


 

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その背景選択は偶然なの? ムラサキトビケラ

ムラサキトビケラという、不思議な虫がいる。

昔、八ヶ岳の山小屋で、初めて見たときには、
「この子は、一体何組なの?」と、
思わず同行した先輩に、訊いたのを思い出す。


前翅は、茶褐色と黒色のまだら模様だが、
後翅には、名前の由来となった黒い紫色で、
鮮やかな黄色の帯がある。

カトカラの後翅のようなイメージだと思う。

残念ながら、今回写真には撮れなかったが・・・

 


・・という長い前置きで・・・・・

 


人工的な切り株(椅子?)

2013年9月9日 矢立峠・秋田

道の駅矢立峠のトイレの前に、
多分コンクリート製の木の切り株がある。

本物の切り株のように、
茶色と黒で、色付けされている。

 

 


座ろうとして、近づいたとき・・・

真ん中に、その模様に溶け込むような虫がいた。

 

 


ムラサキトビケラ(トビケラ科)

2013年9月9日 矢立峠・秋田

まさに、溶け込むという表現がピッタリだ。

赤っぽい色と黒色のまだら模様は、
一般的には警戒色の範疇であり、
普通の緑色の葉っぱにいると、良く目立つはずだ。

しかし、今回この子が選んだ背景にいると、
保護色や隠蔽的擬態のような雰囲気もある。

 

 

 

ムラサキトビケラ(トビケラ科)

2013年9月9日 矢立峠・秋田

トリミングして、翅と背景の模様を比較してみると、
少なくとも、2種類の色合いは、ほぼ同じだ。

それにしても、「よくぞ選んだ背景」だ!!!

 

 


ムラサキトビケラ(トビケラ科)

2013年9月9日 矢立峠・秋田

どうせなら・・・と、さらにトリミング!!


初めてこの写真を見た人が、
左側の部分が虫の翅で、
右側が背景だと分かるだろうか?

 

 


ムラサキトビケラ(トビケラ科)

2013年9月9日 矢立峠・秋田

ムラサキトビケラの幼虫は、水の中に棲み、
水底の落葉などを集めて、円筒状の巣を作る。

まるで水中のミノムシのようだが、
これが、まさかの肉食性!!!!

 

 


ムラサキトビケラ(トビケラ科)

2013年9月9日 矢立峠・秋田

街灯のまわりを飛んでいるときに、
ムラサキトビケラは、蛾に良く似ている。

トビケラの祖先は、蛾と同じ仲間から分岐したはずだが、
チョウや蛾と違ってトビケラの翅には、
鱗粉ではなく、細かい毛が付いている。

この毛があるため、クモの巣には、
引っかからないとも言われているのだ。

 


・・・・色々と、不思議な虫のようだ。

 

     

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君はアリか? アリグモ幼体


3月の典型的な三寒四温の「温」の日、
いつもの公園をさりげなく歩いていると・・・

 


・・・・季節外れのアリ(?)

 

 

何だ!?

2014年3月19日 ひたちなか市・茨城

柔らかな日差しが当たる隙間だらけのケヤキの幹、
悠然と歩いているムネアカオオアリ発見。

暖かそうだが、さすがに3月では、ちょっと早すぎる?

 

 


やっぱり!!!

2014年3月19日 ひたちなか市・茨城

近づいて良く見ると、やっぱりこの子はクモ???

遠目で見ると、歩き方や止まったときの仕草は、
間違いなくアリなのだが・・・

 

 


アリグモ幼体(ハエトリグモ科)

2014年3月19日 ひたちなか市・茨城

このアングルで見ると、やっぱりクモか?

どうやら、赤っぽい色の個体は、
多分アリグモの幼体(幼虫)のようだ。


以前紹介したように、アリグモの成体(成虫)は、
基本的に真っ黒なので、クロヤマアリそっくりである。
↓  ↓  ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20130702/1/


しかし、ちょっとだけ不思議なことに、
アリグモの幼体は、このように赤っぽく、
ムネアカオオアリそっくりなのである。

 

 


アリグモ幼体(ハエトリグモ科)

2014年3月19日 ひたちなか市・茨城

アリグモの仲間は、見た目だけでなく、
移動するときに、最前部の脚を触覚のように上げて、
残りの6本の脚で、アリのように歩く。

 

 


アリグモ幼体(ハエトリグモ科)

2014年3月19日 ひたちなか市・茨城

一部のネット情報では、
「アリグモが、アリに擬態することで、
 何か得することがあるのか?」 
という意見が、しばしばあるようだ。

記憶力のある捕食者の代表である野鳥類が、
小さなアリを食べようとして、嫌な経験をしているのか?

また、警戒色でもないアリを記憶して、
次回の出会いから、避けるようになるのか?

さらに、アリに擬態している虫も、避けるのか?

このあたりが、疑問点なのだろう。

 

 

 

アリグモ幼体(ハエトリグモ科)

2014年3月19日 ひたちなか市・茨城

しかし、アリに擬態している虫は、意外と多いのだ。

アリは、地上で最強の捕食者とも言われ、
かなり攻撃的で、お尻近くの毒腺から蟻酸を放出したり、
集団で大きな生き物を襲ったりするからだ。


もしかしたら、(多分そうだと思うのだが
アリに擬態する虫たちのターゲットは、
視覚的に獲物を探す野鳥類ではなく、
身近にいる動く虫を獲物とするような、
小さな捕食者なのかもしれないのだ。

虫たちにとってのアリは、もちろん脅威であり、
そのアリに「見た目や行動」を似せれば、
小さな捕食者から狙われにくい可能性が十分あるだろう。

 


そして・・・・

 

夏が来れば思い出すミズバショウの花を発見。

まだ、3月なのに・・・

 


ミズバショウ(サトイモ科)

2014年3月19日 ひたちなか市・茨城

何か、今年は(も?)、異常気象の予感!!!



 

      

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もう一度! ベッコウハゴロモ幼虫


以前、このブログで、タンポポの種子のような、
ベッコウハゴロモの幼虫を紹介した。
↓   ↓   ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20110814/1/

ただ、このとき(前回:2011年08月14日)の写真は、
被写体に、迫力が全く感じられなかった。

というか、たった1匹の葉っぱの上にいる幼虫を、
色々な角度から撮りまくったものだった。

 

 

今回は、一味違う・・・・?

 

 

ベッコウハゴロモ幼虫集団(ハゴロモ科)

2013年7月15日 中泊町・青森

初めて見る人は、これが虫だとは思わないだろう。


フワフワと風に乗って飛んでいきそうな雰囲気である。

普通に見れば、やっぱり植物の種子だ。

 

 


ベッコウハゴロモ幼虫集団(ハゴロモ科)

2013年7月22日 白岩森林公園・青森

しかも、集団でいると、遠くからでも良く目立つのだ。

この白い綿毛のようなものは、もちろん、
幼虫が分泌したワックス成分である。

同じ仲間のカイガラムシの白い虫体被覆物と、
基本的には同じ成分だろう。

 


ただ、同じ仲間のアオバハゴロモ幼虫も、
ワックスを分泌するが、その形態は全く異なる。

 


アオバハゴロモ(アオバハゴロモ科)

2013年8月5日 東海村・茨城

このように、アオバハゴロモ幼虫は、
自分の体全部を、白いワックスを覆うのだ。

どちらかというと、カイガラムシに近い。


しかも、自分のいる枝や葉っぱにまで、
ワックスを付着させるのだ。

 

 

もう少し、ベッコウハゴロモ幼虫を見てみよう。

 

 

ベッコウハゴロモ幼虫(ハゴロモ科)

2013年7月30日 だんぶり池・青森

大きく開いた傘は、かなり迫力がある。

しかもこの傘は、ある程度向きを変えたり、
開き加減を調整することができるようだ。

 

 


ベッコウハゴロモ幼虫(ハゴロモ科)

2013年7月30日 だんぶり池・青森

早朝に撮った写真なので、よく見ると、
上の個体には、朝露が付いているのが分かる。

 

 


ベッコウハゴロモ幼虫(ハゴロモ科)

2013年7月30日 だんぶり池・青森

幼虫本体を、この角度から見ると、
何か「大きな口を開けた鯉のぼり」のように見える。

もちろん、大きな口は、本物の口ではない!!

 


それにしても・・・


一体どうして、ベッコウハゴロモの幼虫は、
こんな傘のようなものを、進化させてきたのだろうか?

これだけのことをする以上、彼らの生存のために、
あるいは、子孫を十分に残していくために、
大きなメリットがあるに違いない。


それが、外敵に対する防御戦略だけとは限らないようだ(多分?)。

      


 

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枯れ枝? 枯れ葉?? 【その2】


(前回好評につき、続編を!!)

自分の体の色や形を、枯れ葉や枝のように変化させて、
外敵の目を欺き、捕食を免れている虫たちがいる。

そういう事実を知ってしまった私は、今度は逆に、
本物の枯れ葉や枝を見つけても、虫に見えてしまうことがある。

気まぐれに撮った虫のような「本物の枯れ枝や枯れ葉」の写真は、
パソコンの枯れ葉ホルダーに保存している。

今回も、そんな写真を、まとめて紹介したい。

ただ、それだけでは、面白くもなんともないので、
さりげなく、本物の蛾(シャチホコガ科)の写真を混ぜてみた。

 

以下の7枚の写真の中に、「本物の蛾」が混ざっています。
どの写真か、分かりますか?


 

①枯れ枝?

2013年7月22日 白岩森林公園・青森



 

②枯れ枝?

2011年7月13日 網走・北海道



 

③枯れ枝??

2013年8月2日 矢立峠・秋田


 


④枯れ葉??

2013年7月27日 志賀坊森林公園・青森



 

⑤枯れ枝??

2013年9月9日 矢立峠・秋田



 

⑥枯れ葉?

2013年6月12日 安曇野・長野



 

⑦枯れ葉?

2013年6月14日 おぐに林道・山形



 

⑧枯れ葉??

2013年10月10日 十和田湖・秋田


 

 

・・・・・・・・回答です。

 


 

実は、上の写真のタイトル部分に、
【?】マークが、2個ついているのが、
本物の蛾の写真なのである。


③ツマキシャチホコ(シャチホコガ科)

2013年8月2日 矢立峠・秋田

樹皮が白っぽくなるのは、サクラの枝によく見られる。
この色合いは、まさに桜の枯れ枝だ。

さらに、この蛾の凄いところは、前翅を周辺部でカールさせ、
頭部を枯れ枝の切断部分に似せているところだ。

 

 


④セダカシャチホコ(シャチホコガ科)

2013年7月27日 志賀坊森林公園・青森

この蛾の「色あいと形状」は、
静止している背景の葉っぱにそっくりである。

しかも、頭を下に向けて、小さな葉っぱにしがみつき、
触角や脚は、微妙に隠している。

 

 

 

⑤シロスジエグリシャチホコ(シャチホコガ科)

2013年9月9日 矢立峠・秋田

木が腐るときに、コケや菌類が付着して、
こんな色合いになることが多い。

葉っぱの上に、こんな破片をときどき見かけるが、
この蛾が、腐った木の切り株にいたら・・・・

 

 

 

⑧キエグリシャチホコ(シャチホコガ科)

2013年10月10日 十和田湖・秋田

最初に載せた⑧の写真は、やや反則気味である。
本物の枯葉も、沢山写っているからである。

この写真の紫丸印の中に見える葉っぱが、
本物のキエグリシャチホコです。

(⇒クリックして、拡大してご覧ください)

 

 


⑧キエグリシャチホコ(シャチホコガ科)

2013年10月10日 十和田湖・秋田

そして、これが、拡大写真です。



さすが、ミラクル擬態!!!


 

             

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